書道家
半紙の上に墨をタップリとふくませた筆で字を書いてゆく書道。シャープペンシルやボールペンの普及で、毛筆はややすたれた感もありますが、墨の文字にはなんともいえない味わいがあります。
書道家になるためには、特に学歴や資格は必要ありません。しかし、有名な書道家に弟子入りをして、この世界に飛びこむ人が多いようです。入門するためには日ごろから地域の書道の先生のもとで基礎を身につけたり、書道科のある大学に進んで書道の腕をみがくことが必要。展覧会に出品して入賞することも重要です。入門したのちは師匠に書道を教えてもらいながら、書の表現などをさらに深く学んでゆきます。
これは必須の資格ではありませんが、関連の資格としては毛筆書写検定という文部省認定の検定があります。国語や漢字についての筆記問題と、字を実際に書く実技試験が試験内容。もっとも簡単な4級では、多くの合格者が出るものの、難易度の高い1級では全体の1割ほどの人しか合格できません。また、各流派や団体が独自に認定する段や級もあります。いずれの資格も、高位の段や級を持っていると、独立して書道教室を開く場合などに有利でしょう。
書道家の仕事は書を書くこと。ただし、作品を発表することだけで生活している人は、全体のなかでほんのひと握りです。多くの人は書道教室を開いたり、大学で教員免許を取得して、中学校や高校で書道の先生として生活しています。ただし、一流の書家ともなると話は別。屏風や掛け軸の製作による収入があるほか、ときにはテレビ番組の題字制作などを依頼されることもあります。画家や彫刻家などと同様、世間に認められるまでは厳しいのがこの世界。また、たとえ大家(たいか)の地位にのぼりつめたとしても、お金だけを目的に作品を書くという書道家はあまり多くありません。あくまでも一個の芸術家として、金銭よりも作品の向上に打ちこめる人に向いた仕事であるといえます。
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