茶道家
普段なにげなく飲んでいるお茶。特に茶道は、禅宗や武士の文化などとの関係も深い、日本が世界にほこる伝統文化のひとつです。このような茶道を教え、作法にのっとり茶をふるまうのが茶道家という職業。現在の日本では表千家・裏千家・武者小路千家の三千家のほかに、珠光流や織部流など、かずかずの流派があります。これらの流派によって、もちいる茶道具や作法はすこしうずつ異なっています。
茶道家になるためには、学歴などは問われません。しかし、許状という免状が必要となります。許状をもらうためには、流派に入門して茶道を学んでいき、家元からみとめられることが必要。家元は弟子の日ごろのようすを評価するので、行住坐臥(ぎょうじゅうざが)に気をぬかないでおきましょう。許状は十数段階ほどありますが、裏千家では別に資格制度ももうけています。こちらは、初級・中級・上級・講師などの資格があり、上級のなかの「引次」の許状をえると、茶道を人に教えることができます。この資格を得るためには、通常は3年ほどかかるようです。また専門学校や大学をもっている流派では、その学校を卒業すると最初の許状をもらえます。
茶道家の仕事の一部に、茶道を教えることがあります。茶道を教えるためには、最低でも茶道具をそろえなければなりません。また、カルチャースクールや公民館で教える場合は茶室がなくても大丈夫なのですが、自宅に茶室をつくり、そこで教える人も多いようです。茶道の稽古はまず、掃除からはじまります。茶道は掃除にはじまり掃除に終わるとすらいわれており、気を抜けない作業となります。そして実際に生徒にお茶をたてさせたり、作法を指導したりして、茶道を教えてゆきます。一般の茶道家の収入はあくまで副業的なものにとどまることも多いようですが、家元にまでなれば、許状を出すときの許状料による収入もあるようです。
茶道は、いまや教養や「たしなみ」のひとつとして確固たる地位を築いています。学習人口はかなり多く、また外国でも日本文化のひとつとして有名。茶道教室のニーズは、安定的に存在しているようです。また、年をとっても続けることができる仕事であるともいえます。茶道の知識だけではなく、書や花などにも精通し、「わびさび」の感覚が求められる茶道家という職業。日本の伝統文化に深い関心がある人には、憧れの職業といえるでしょう。
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